金属アレルギーを持っているお子さんは、ランドセル選びでも気をつけなければなりません。
ランドセルに使われている「金属の部品」がきっかけでアレルギーを引き起こすことも十分に有り得るからです。
一見なんて事無さそうですが、ランドセルの外側についている「背カン」や「肩ベルト」などにある金属がきっかけでアレルギー症状が酷くなる場合があります。
今回はランドセルで金属アレルギーが起こる原因と、そうならない為のランドセル選びのポイントを合わせてお話ししていきたいと思います。
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そもそも金属がアレルギーが起こる原因って?どんな症状が出るの?
まずランドセル以前に金属アレルギーが起こってしまう原因を知っておかないと、何がきっかけで起こってしまうのか?が分からず知らず知らずに発症させてしまう場合があります。
大事なお子様の体を守るためにも、最初に金属アレルギーが起こる原因とどんな症状が出てしまうのか?についてお話ししていきたいと思います。
金属アレルギーが引き起こされる原因
「ニッケル・コバルト・クロム」は特に金属の中でもアレルギーを引き起こしやすい素材ですが、ネックレスやピアス、腕時計など身近にあるものによく使われています。
ただ金属アレルギーはその金属そのものに反応してアレルギー反応が出ているのではなく、人が汗をかいた時に金属部分に触れた状態で金属イオンが溶け出します。
その金属イオンが、元々人間全員が持っている「タンパク質」と結合して、アレルゲンとなってしまうのです。
このアレルゲンが体内に入り込み蓄積されていくと、また同じ金属に触れた時に「接触性アレルギー(触れた部分を中心にアレルギー症状が出る事)」や、「全身型金属アレルギー(金属に触れていない所まで反応してしまう)」になると言われています。
金属アレルギーになってしまうとどんな症状が出るの?
金属アレルギーが引き起こされると、「かぶれ・発疹・赤み・かゆみ・水ぶくれ」などの症状が出ます。
これが酷くなってしまうと家の鍵やお金などのコインでも反応して日常生活に支障をきたす場合があるので、ちょっとだから大丈夫!と軽視するのは危険です。
ランドセルで金属アレルギーが起こるって本当?何が原因?
金属アレルギーを発症してしまう原因について触れましたが、本題である「ランドセルで金属アレルギーが起こるのか?」も知っておかなければいけません。
ランドセルの何がきっかけで金属アレルギーを発症してしまうのか?原因をお話しします。
ランドセルについている金具がきっかけ
ランドセル本体をパッと見ただけだとそこまで金属がたくさん使われているようには感じませんが、実はいろいろな箇所に金属パーツが使われています。
中でも金属アレルギーのきっかけとなるのが「背カン」と「ベルト調整部分」です。
背カンと言えば各メーカーさんがこだわり抜いた左右に連動して動く金属部分のことを指していて、背負った時に首あたりに来るようになっています。
肩ベルトは長さを調整できる金具がついていて手で押さえたりしがちなので、自然と触っていたりします。
この2つの金属パーツが特にランドセルで気をつけたいポイント。
首や肘がなんか痒いなぁ…と思った頃には金属アレルギーを発症している可能性もあるので早めに病院で診てもらう必要があります。
夏場は特に注意が必要
小学生時期は動きも活発で代謝自体も良いので、子供はすぐに汗をかきがちです。
だからこそランドセルなどに使われているちょっとした金属でも注意が必要。
汗をかいたまま毎日登下校にランドセルを背負っていると、知らず知らずの間に背カンや肩ベルトの調整部分に汗がついて金属イオンが溶け出してしまう可能性が高いからです。
今すぐには発症しなくても、何度も繰り返されると勝手に蓄積されてある日突然発症することもあるので小さな金属部分だからと言って油断は禁物です。
ランドセル選びで気をつけるポイントは?
金属アレルギーは1度持ってしまうと日常生活も苦労しますし、治ることは難しいとされているのでずっと付き合っていかなければいけなくなります。
ですからランドセルを選ぶ段階で見極めが必要になりますよね。
今から購入する予定のご家庭では前もった対策ができますが、もう購入してしまって買い直しが難しい場合は後からできる対策をしなければいけません。
金属アレルギーを防ぐためにも、ランドセルの選び方や購入してから気をつけたいポイントをいくつかご紹介していきたいと思います。
金属アレルギーを引き起こしにくいパーツのものを選ぶ
実は「金属」と一言で言っても、アレルギーを引き起こしやすいものとそうでないものがあります。
金・銀・プラチナ・チタンなどはアレルギー症状を引き起こしにくい金属と言われていて、最近では背カンや肩ベルトの調整部分に「チタン」を使ったランドセルも販売されています。
チタンは丈夫で光沢も美しいと言った特徴もあり、金属イオンが出にくいというプラスポイントがあります。
それ以外にも「プラスチック」を使ったパーツを使用しているランドセルもあって、一見プラスチックだから壊れやすそうに思えてしまいますが金属と同等ほどの強度を備えたものが使われているのですぐに壊れたりする心配もありません。
金属アレルギーが心配な場合はパーツ自体の素材にも気をつけて選んであげると良いですよ。
背当ての通気性を見る
背当ては背中のクッション代わりにもなる部分で、最近のランドセルは「背負いやすさ」が重視で作られています。
一昔前のランドセルは背負った時に背中と背当ての間に隙間が出来て、重心が後ろにいくことで前かがみになったり肩が引っ張られたりして姿勢が悪くなりがちでした。
そう言った体への負担を減らすために「フィット感」重視で作られたランドセルは機能性としてはとっても優れているのですが、汗っかきな子供にとってはデメリットになる部分もあります。
フィットされることで風の通り道が少なくなるので、通気性が悪かったりします。
そうすると暑くて体中に汗をかいてしまうので、知らない間に背カンや肩ベルトの調整部分に汗がつき金属イオンが溶け出してしまう可能性もあります。
ただ背当てをよくみると、大きなYの字のような窪みがあるものもあり通気性が良くなっていたりするので背当ての形状を見て選ぶのもポイントですね。
背カンなどのカバーを使う
元々は髪の長い女の子が背カン部分に髪が絡まったり挟まったりするのを防ぐために作られたカバーですが、これが金属アレルギー防止にも役立ちます。
それぞれのランドセルメーカーさんで販売されていますが、だいたい2,000円ほどで購入できてしまいます。
女の子だけでなく男の子も使えるように色もデザインも様々な種類で売られているので違和感なく使えます。
もしお母さん自身が裁縫を得意とするなら、手作りのカバーを作っても良いですね。
こういった背カン用のカバーや、背当てパッドなどを使って汗を逃してあげることで少しでも金属アレルギーになるのを防げたりするので、すでにランドセルを購入してしまっている方の対策にはもってこいだと思います。
ランドセルで金属アレルギー?まとめ
ランドセルは見落としがちな小さな金属部分で金属アレルギーを引き起こしてしまう可能性があることを分かって頂けたと思います。
選ぶ前であれば選び方のポイントを参考にして購入する、購入してしまった場合は後からつけられるカバーを取り付けることで対策可能です。
大切なお子様の体を守るためにも、しっかり対策をして金属アレルギーを防ぎましょう。