ランドセルに使われる革の種類とそれぞれの違い。メリットとデメリット

ランドセルに使われる革の種類とメリット・デメリット

ランドセルに使われる革の種類とメリット・デメリット

小学校の6年間我が子が毎日使うランドセル。親も子も納得できる気に入ったランドセルを選びたいですね。

メーカーや色、機能や値段など知りたいことは沢山ありますが、素材を知ることも大事です。素材によってそれぞれ特徴があり、メリットもあればデメリットもあります。

素材の違いは見た目やお値段にも関わってきますので、ランドセル選びに役立つはずですよ。

目次

ランドセルの革の種類は天然皮革と人工皮革

まずはランドセルのフタなどの本体部分に使われる素材の種類と特徴をご紹介します。

ランドセル本体に使われている素材には天然皮革と人工皮革があります。天然皮革は牛などの革、一方の人工皮革は合成繊維を科学的に合成させた人工の革です。

一般的に購入されるランドセルの革の割合は、人工皮革が約60~70%、天然皮革が残りの30~40%と言われています。これは住んでいる地域や学校によって異なりますが、半分以上の人が人工皮革を選んでいる様です。

天然皮革と人工皮革、それぞれの特徴とメリットデメリットについて説明します。

 

高級感や手触りで選ぶなら天然皮革!

ランドセル本体に使われる天然皮革と言えば主にこちらの二つになります。

ランドセルの素材|牛革

ランドセルの革の種類|牛革

言わずと知れた牛の革です。大人のバッグなどの革製品と同じで、高級感があり使えば使うほど味わいが深まるのが魅力です。

牛革のメリットは、

  • 耐久性がある
  • 見た目や質感などに高級感がある
  • 使うことで柔らかく馴染む
  • 経年で味わいが増す

一方デメリットは、

  • 傷がつきやすい
  • 水に弱い
  • 重い(人工皮革に比べて)
  • 値段が高い(7万円前後~)

ランドセルの素材|コードバン

ランドセルの革の種類|コードバン

馬のお尻の革で、馬1頭からランドセルのフタ2個分しか生産できないという希少な革です。見た目も手触りも、そしてお値段もとにかく最高級です。

コードバンのメリットは、

  • 丈夫で型崩れしにくい
  • 傷に強い
  • 手触りが良い
  • 使うことで馴染んで体にフィットする
  • 見た目や手触りなどとにかく高級感がある
  • 経年で味わいが増す

コードバンのデメリットは、

  • 水に弱い
  • お手入れが必要
  • 重い(人工皮革・牛革に比べて)
  • 値段が高い(10万円前後~)

天然皮革のデメリットを解説!

上で話した天然素材のデメリットに関してもう少し詳しく説明します。

天然皮革のデメリット|水に弱い

デメリットにある「水に弱い」というのは、最近のランドセルに使われる牛革やコードバンには防水処理がされているものがほとんどなので、そこまで神経質になる必要はありません。

ただ、濡れたままにしておくと革の傷みの原因になるので、濡れた時はしっかり拭いて乾燥させましょう。

お手入れについては、汚れが気になる時は固く絞った布で優しく拭く程度で大丈夫ですが、ひび割れてしまった時などは保革油などを塗る必要があります。

なかなか落ちない汚れには皮革用クリーナーを使います。ランドセルメーカーが販売しているものもあるので、ランドセルと一緒に購入しておくと安心ですね。

天然皮革のデメリット|重い

「重い」というデメリットについては、加工技術の進化により実は最近はあまり差がなくなりました。

人工皮革と比べると牛革は200g程度、コードバンは300g程度の差になります。

教科書1冊が300g程度なので、気にするほどの違いではないかもしれませんね。

 

天然皮革にはヌメ革を使ったランドセルもあります。

ランドセルの革の種類|ヌメ革

ヌメ革とは植物に含まれるタンニンという成分を牛革に塗って仕上げた革です。

ヌメ革はナチュラルな見た目がとても素敵で、経年と共に変化する色合いも魅力です。

ですが、傷がつきやすく、濡れるとシミになりやすかったりするので、オイルや防水スプレーなど普段からのお手入れが必要です。

他の天然皮革に比べると、ランドセルを取り扱っているメーカーも少ないのが現状です。

 

カラーバリエーションや手ごろな値段で選ぶなら人工皮革

人工皮革はいろいろなメーカーから開発されていますが、まずは共通して言えるメリットデメリットはこのようになります。。

人工皮革のメリットは、

  • 軽い
  • 傷に強い
  • 型崩れしにくい
  • 水に強い
  • カラーバリエーションが豊富
  • 安い(3万円台~)

人工皮革のデメリットは、

  • 耐久性が劣る
  • 見た目・質感が劣る

では各メーカー開発の人工皮革の特長をご紹介します。

人工皮革と聞いてまず思い浮かぶのがこれですね。

ランドセルの人工皮革|クラリーノ

(株)クラレが1964年に開発した世界初の人工皮革です。

その性能から、多くのメーカーがランドセルに採用していますが、ランドセル以外にも靴やボール、インテリアなどにも幅広く使われています。

また、クラリーノにはたくさんの種類があります。

クラリーノの種類

  • クラリーノ…基本のタイプで一番軽いのが特徴です。
  • クラリーノエフ…牛革に似せた美しいシワやしなやかさで、牛革よりも軽く加工しやすいので最近のクラリーノランドセルの主流です。
  • クラリーノレミニカ…傷に強く光沢があり、女の子向けのキラキラ加工のランドセルに多く使用されます。
  • クラリーノタフロック…ハードな傷に強く丈夫なので、男の子向けのランドセルに多く使用されます。
  • クラリーノリピュート…メタリック加工と牛革のような風合いがあり、メタリックなカラーが男の子に人気です。

ランドセルの人工皮革|ベルバイオ

(株)FILWELが開発した素材で、傷や水に強く、より天然皮革に近い質感を持っています。

クラリーノと同じく軽量ながらも本革のような高級感があります。

ランドセルの人工皮革|タフガード

帝人コードレ(株)が開発し、人工皮革の中でも特に耐水性や耐久性が高くメンテナンスフリーな素材です。

水に濡れたランドセルをそのままにしても傷みにくく、尖ったもので引っ掻いても傷がつきにくい作りになっています。

ランドセルの人工皮革|アンジュエール

「天使の羽」で有名なランドセルメーカーである(株)セイバンがランドセルのために独自で開発した素材です。

傷つきにくく耐久性に優れています。マット調の表面仕上げで、本革のような質感があります。

 

人工皮革も年々進化しています

他にもコードレやエクセーヌクラッセ、エアヌールなどの人工皮革があります。

人工皮革はどれもデメリットである「見た目」や「丈夫さ」の部分が改良され、メリットである「傷に強い」や「カラーバリエーションが豊富」という部分についてさらに進化させています。

 

ランドセル本体以外に使われる革

背負った時に直接背中や肩に当たる背あてや肩ベルトもまた重要な部分です。ここにも天然皮革や人工皮革が使われています。

背負いやすさに関わってくる部分な上に、汗で蒸れたり、直置きしたりして汚れやすい部分なので、素材にも注目して選びたいところ。

肩ベルトや背あてに使われる革についても紹介します。

 

ランドセルのパーツで使われる革|ソフト牛革

天然皮革では「ソフト牛革」が使われます。本体側に使う牛革とは違う柔らかい牛革。

使えば使うほど体になじみ、耐久性はもちろん、吸湿性が良いので汗でムレにくく、汗をかきやすい子どものランドセルにもぴったりの性能です。

ランドセルのパーツで使われる人工皮革|ベロニカ、エアリー

同じく肩ベルトや背当て部分で使われる人工皮革には「クラリーノロベニカ」や「エアリー」などがあり、どれも通気性や吸湿性に優れた素材です。

 

本体は天然皮革でも背あては人工皮革だったり、逆に本体は人工皮革でも肩ベルトはソフト牛革を使ったりと、ランドセルの軽量化や快適性能のアップのために工夫されています。

天然皮革の良さと人工皮革の良さを組み合わせて作られるランドセルでコストも抑えられて人気も高いです。

 

ランドセルの革の種類まとめ|素材もチェックしながら後悔のないランドセル選びを!

ランドセルに使われる革の違いについてご紹介してきましたが、参考になったでしょうか?

我が子の場合、最初から人工皮革と決めてお店に見に行きました。

ところが、お店で実際の牛革やコードバンのランドセルを見てしまうと「やっぱり素敵だな」と感じてしまい迷いました。

細身で学校がやや遠いことから少しでも軽い方が良いと思ったこと、そして男の子で丁寧には扱わないだろうという点などいろいろ考えてみて、最終的に選んだのは人工皮革のランドセルです。

好きな色、背負いやすさ、質感など、ランドセルを選ぶポイントはたくさんあります。

そのポイントと共に素材のメリットデメリットも知っているときっと役立ちます。分からないことは店員さんにも相談しつつ、納得できるランドセル選びを楽しんでくださいね。

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