教科書を学校に置いて帰る「置き勉」はあり?なし?

置き勉とは、宿題で使わない教科書やリコーダー、書道の道具などを、施錠できる教室の机やロッカーに置いて帰ることを言います。多くの学校が置き勉に関して各学校の判断としており、置き勉を禁止している学校も多くあります。

小学生の親世代の私からいうと置き勉なんて概念が全くなかったです。全ての教科書や道具を持ち帰り、必要なものはその都度家から持ってくるのが当然でした。

しかし、最近では教科書が昔より重くなったことで、子ども達の登下校のときの荷物の重さについてなんとかできないかとの声が出てきました。

そこで、2018年9月に文部省が全国の教育委員会に対して重量について配慮するような通知を出しました。

そこで2020年2月現在のうちの小学生の二人の子ども達ですが、なんと一人は置き勉禁止で、一人は置き勉が可能です。各学校ごとで対応がわかるのかと思いましたが、実際は先生個々の意見もあるのだと感じました。ただ、通っている小学校では置き勉が許可されたのは今年度が初めてでした。

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置き勉は「あり」が80%以上の事実が判明!!

置き勉について「あり」か「なし」かを『1000人の先輩ママ・パパから聞いたランドセルに関するアンケート2020年版』で聞いた結果、「あり」808人(約81%)、「なし」192人(約19%)との結果になりました。

「あり」を選ぶ先輩ママ・パパが圧倒的に多かったですが、やはり気になるのが登下校中の子どものランドセルの重さかと言えます。2018年に国会に提出された『教科書の重量化問題に関する質問主意書』ではランドセルと中身の重さの平均7.7キロと言われています。

『教科書の重量化問題に関する質問主意書』

ゆとり教育からの脱却を目指し昔に比べ教科書のページ数も増えました。

私の家では置き勉を禁止されている子どものランドセルですが、4㎏以上ありました。それ以外にも、登下校には体操服入れや水筒・習字セットに絵の具セット、リコーダーや鍵盤ハーモニカ、夏にはプールバック、雨には傘やカッパなどがあります。

朝登校する際の子どもに、どれほど重装備するんだろうとよく思います。毎日毎日疲れると言っていますが、そんなに重い荷物を持って登下校していれば確かに疲れるかもしれません。

そのことを考えると世の中の多くの先輩ママ・パパが置き勉を「あり」と考えるのもわかります。置き勉についてメリットをご紹介します。

置き勉のメリット①腰・肩の痛みやこりの解消

先ほども紹介したようにランドセルと中身の重さの平均7.7キロという情報があり、その重さを子どもが毎日背負って運べば腰も肩も痛みやこりが出てくる可能性があります。

実際ある調べでは、「ランドセルを背負ったときに痛みを感じるか?」という調査で、約3割の子どもがどこかに痛みを感じています。

痛みがでてくる部位としては、「首の付け根」「首の後ろ」などの首のまわりに痛みを感じる子どもがもっとも多く、他にも「腰」の痛みを訴える子どももいます。

そして、あまり重たい荷物を背負って登下校することが、成長にも良くないことがでてくる可能性があるとも言われています。

置き勉が可能ならランドセルの中身が軽くなり、腰や肩の痛みのこりの解消や重たい荷物を持って登下校した際の健康を害する可能性を防ぐこともできます。

置き勉のメリット②忘れ物の防止

置き勉が可能であれば、教科書や道具を教室やロッカーに置いてあるので忘れ物を防ぐことができます。

忘れ物をしないと言うのは、子どもが安心でき余裕も生まれます。その結果、クラスの中にも安心感ができます。

確かに、置き勉が禁止されているうちの子どもは、毎日忘れ物をしてはいけないというプレッシャーが凄いです。しっかり忘れ物をしなければ良いのですが、忘れ物をしたときの心の負担が親の私からみても大変そうです。

置き勉は学校で使用する教科書や道具の忘れ物へのプレッシャーを少なくすることができます。

置き勉のメリット③登下校での疲労の軽減

置き勉をすることで荷物が軽くなるので、登下校の疲労を軽減できることができます。登下校中に重たい荷物をもって登校して、学校に登校した場合は体力を使い、授業を始める前にクタクタです。学校についた後で疲労によって機嫌が悪くなる子もいます。

私の子どもは毎日帰ってランドセルを置くと、体がまるで羽根が生えたようだと言いますし、お風呂を入った後によく体を揉んで欲しいとも言ってきます。親としては、そんな思いをして学校に行っているのかと常々考えさせられます。

置き勉は登下校にかかる疲労を減らし、授業に向きあう力にすることができます。

置き勉のメリット④ケガ・事故の危険性減少(荷物が減って両手が空く為)

置き勉が禁止の場合は、ランドセルに入らない道具は両手にもたないといけません。ランドセルを背負った状態で、両手に荷物を持って登下校をすることで危険ではないかという意見もあります。

その場合に、置き勉が可能であれば教科書の他に、道具(習字セット・絵の具セット・鍵盤ハーモニカなど)保管場所があれば置くことが出来ます。

ランドセルの中の荷物が軽減した上で、両手に荷物が少なければ、危険を避けるために素早く体を動かしたり走ったりすることができます。

防犯面でも、以前不審者に子どもがあったことがあるので、荷物が重くない方が安心だなと親としては思いました。

置き勉は「なし」の意見!

置き勉のメリットを紹介してきましたが、置き勉はいいことばかりが全てではありません。

今回の『1000人の先輩ママ・パパから聞いたランドセルに関するアンケート2020年版』の調査で「なし」192人(約19%)という意見でした。

昔は、多くの学校で置き勉を禁止していて、それには理由がありました。では今度は、置き勉についてのデメリットをご紹介します。

置き勉のデメリット①家庭内で勉強の予習・復習ができない

昔から置き勉が禁止の理由は、教科書を家に持ち帰り予習や復習ができないということです。

教育現場でも、家庭で教科書を使用して宿題を行い、予習や復習をすることを子ども達に求めた考えかたでした。昔からの慣習・考え方とも言えますが、実際「宿題でわからない所を教えようとして教科書を一緒に見たかったのに、教科書が学校においてある」と置き勉だとそういうことがあります。

うちも実際、置き勉が許可されている子どもが、本読みの宿題があるのに国語の教科書を学校に忘れたということがありました。学校に忘れることはなくなったのですが、宿題に必要な教科書を家に持ってくることを忘れる様になりました。

置き勉のデメリット②紛失リスクやいたずらされる可能性がある

学校に置き勉する場合、心配なことが教科書の紛失と言えます。子どもが物を無くすことはよくありますが、それが学校となると子どもが自分でなくしてしまったのか、それとも誰かに隠されたのか(いたずら)どちらも可能性があるので、先生や子どもが大変なことになります。

ですが、置き勉は禁止している場合でもお道具箱(ハサミ、のり、クーピーなどが入った箱)は、机やロッカーにおいていく学校は多いです。それもすべて紛失リスクやいたずらされることを考えるときりがないですし、全部毎日持ち帰らないと防止は不可能と言えます。

置き勉のデメリット③授業の準備が遅くれる

実は置き勉することによって、安心からか授業前の休み時間に教科書や道具の準備をすること、または授業が始まってから準備するということがあります。

実際、うちの子の参観日に授業の前にロッカーに教科書をとりに行くのを見たことがあります。

1年生からの鞄の中の物から中身を出し、机に入れるという習慣を忘れてしまったようでした。

まとめ

色々置き勉について紹介してきました。置き勉は昔から禁止する学校が多かったですが、子どものランドセルが重いという声が多くあがり、文部省から各教育委員会へランドセルの重さに対して配慮するよう通知が出されました。

メリットやデメリットがある置き勉ですが、置き勉を「あり」の意見の先輩ママ・パパの声が8割と大変多かったです。しかし、実際に置き勉を決めるのは学校や先生の考え方と言えます。

もし、学校で置き勉を禁止している場合はそれに従うか、それとも保護者(PTA)と学校側で話し合って置き勉「あり」を勝ち取るしかありません。置き勉が選択できる教育現場にようになると親としてはありがたいなと感じました。

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