大人も子供も毎日持ち運ぶ水筒。
毎日きれいに洗っているつもりでも、いつの間にかパッキンに黒いカビがついてしまうことってありますよね。
カビはアレルギーや喘息の原因になることもありますし、飲み物を入れる水筒には絶対につけたくないものです。
水筒のゴムパッキンに黒カビがついてしまったらどのように取ったらいいのか、またつかないようにするためにはどうしたらいいのかをご紹介します。
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水筒のゴムの黒カビはどうして発生するのか
黒カビが繁殖しやすい環境は20℃~30℃で湿度が70%以上、そして栄養となる汚れのあるところです。
つまり水筒の中に中身が入った状態で長時間置いておくと、その湿気や飲み物の成分が栄養となってカビが発生するのです。
(もちろん朝飲み物を入れて1日持ち歩くぐらいは問題ありませんので気にしすぎないでくださいね。)
また、ボトルに直接口をつける直飲みタイプの水筒の場合は口の中の細菌が原因になることもあるようです。
水筒は毎日洗っているという方がほとんどだと思いますが、ゴムパッキンは細かいうえに凹凸部分も多くて洗いづらく、汚れが残りやすいですよね。
洗ったあともなかなか細かい部分までは乾かないので少し濡れていてもそのまま取り付けてしまう…ということはありませんか?
そんな一つ一つの小さな行動の積み重ねがカビの原因となっているのかもしれません。
ついてしまった黒カビを落とすには?
ゴムパッキンについてしまった黒カビを落とすには2つの方法があります。
酸素系漂白剤を使って落とす
カビを落とす、といえば漂白剤を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
酸素系漂白剤でカビを落とすにはゴムパッキンが浸かるくらいの容器(小さめのボウルなど)に50℃くらいのお湯を入れ、そこに漂白剤を入れてよく溶かします。
漂白剤の量はお湯の量やメーカーによって異なりますのでパッケージで確認してくださいね。
漂白剤が溶けたらゴムパッキンを入れ、そのまま一時間~一晩つけ置きします。
取り出したらスポンジや柔らかいブラシで浮いた汚れをしっかり落として終了です。
ご存じの通り漂白剤には塩素系と酸素系がありますが、ここでは必ず酸素系を使用してください。
塩素系はゴムを傷めて変形などの原因となってしまう可能性があるので使用はNGです。
重曹+お酢(クエン酸)を使って落とす
子供が使う水筒に漂白剤を使うのはちょっと抵抗があるという方もいますよね。
そんな方は口に入っても安全な重曹とお酢(またはクエン酸)で落とすこともできます。
重曹は食品用と工業用がありますが、食器の洗浄などに使うのは工業用でOKです。
もちろん家に食品用があってそれを使いたいという方はそれを使ってくださいね。
酸素系漂白剤を使うときと同じようにゴムパッキンが浸かる容器にお湯を入れ、小さじ1ぐらいの重曹を溶かしてからお酢(クエン酸)を入れます。
泡だってきたらそこにゴムパッキンを入れ、一時間~一晩漬けておきましょう。
重曹は溶けにくいので、酸素系漂白剤よりも熱いお湯を使って大丈夫です。
火傷に注意しつつ、60℃くらいのお湯がいいかもしれません。
つけ置きした後にしっかりすすいでもまだカビが残っている場合は粉の状態の重曹をふりかけてこすってみてください。
どうしても黒カビが落ちない場合は買い替えるのも◎
黒カビの落とし方とはちょっと違ってしまうのですが、上記の方法を試しても黒カビが落ちない場合はゴムパッキン自体を取り換えてしまうのも一つの手です。
もともとゴムパッキンは消耗品の扱いで、メーカーも一年程度で交換することを勧めていることをご存じですか?
交換用のゴムパッキンはメーカーのホームページのほか、大手メーカーのものならホームセンターや大型スーパーなどで取り扱っています。
ゴムパッキン自体がなくても同じメーカーの水筒を取り扱っている場合、取り寄せてもらえるかもしれないので店員さんに確認してみてください。
メーカーから個人で買うと通常数百円の送料がかかってしまうのですが、お店で取り寄せてもらうとかからないことが多いようなのでお願いできたらうれしいですよね。
店舗にもよりますが、かかる日数も個人で頼む場合とそれほど差はないようです。
同じメーカーでも何種類かゴムパッキンがあるので、買うときには水筒の底や側面に貼ってある商品情報のシールで型番を確認しましょう。
そもそも黒カビを発生させないためには?
ここまではついてしまった黒カビの取り方についてお話してきましたが、そもそも黒カビをつけないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
普段のお手入れの中で気を付けるポイントを4つお話ししますね。
しっかりと乾燥させる
はじめの方に書きましたが、黒カビは汚れや湿気を好みます。
水筒を使ったら毎回ゴムパッキンまで外してこまかい部分も洗い、しっかりと乾かすことが大切です。
ゴムパッキンを外した蓋の方も細かいところまで洗って乾かしてくださいね。
しっかりと乾いた状態で蓋に取り付けるだけでも黒カビの発生率はグンと下がります。
金属たわしなど硬いもので洗わない
硬いブラシや研磨剤入りのスポンジなどでゴムパッキンを洗うと、目に見えない小さな傷がたくさんついてしまいます。
その傷に汚れが入り込むとなかなか汚れが落とせなくなり、またそれが黒カビの養分となってしまいます。
そうならないためにもゴムパッキンは柔らかいスポンジやブラシで洗うようにしてください。
ブラシを使う場合は歯ブラシのような横型のブラシより、筆のようなたて型のブラシの方が洗いやすいと思います。
熱湯消毒してみる
耐熱温度が高い(120℃)パッキンの場合は熱湯消毒することでも黒カビの予防になります。
体に害のない熱湯で目に見えない黒カビの元までやっつけることができるのはうれしいですね。
耐熱温度の高いパッキンでも煮沸すると変形の恐れがあるとして禁止になっているものは多いです。
もちろん、熱湯消毒したからと言って濡れた状態で水筒に取り付けては意味がありません。
終わった後はしっかり乾かしてから取り付けてくださいね。
アルコールスプレー消毒してみる
耐熱温度の低いゴムパッキンの場合は消毒用のアルコールスプレーで殺菌するのがお勧めです。
この時、使うアルコールは食品や食器に使用できるものにしてくださいね。
黒カビは熱にも弱いですがアルコールにも弱いので熱湯消毒と同じような効果が期待できます。
消毒用のアルコールはすぐに気化するのでそれほど心配することはないですが、お子さんが使う水筒の場合はスプレーしたあと念のためしばらく時間をおいてから使用するようにしてください。
まとめ
水筒のゴムパッキンの黒カビは、飲み物の湿気や養分、口の中の細菌などいろいろな原因によって発生します。
それが発生しないようにするには毎回しっかりと洗い、乾燥させることが何より大切です。
今回取り上げた重曹や酸素系漂白剤はゴムパッキンの黒カビだけではなく、茶渋やにおいが気になった時にも有効なのでぜひ試してみてくださいね。